ども、江戸です。今日は昔の映画について語ってみたいと思います。2本とも薬師丸ひろ子出演作品ですな。
●野性の証明
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森村誠一原作の映画化作品ですが、原作のファンはあまり観ない方がいいタイプの作品。ただ、私は映画の方を先に観たので、後に原作を読んで、「え? ここで終わり?」と唖然とした物です。だって、映画の半分くらいのところで話が終わっているので。逆に言えば、映画の後半は原作には無い追加要素であり、原作ファンにとっては蛇足だとも言えます。
で、話は高倉健が演じる元自衛隊員が、とある地方都市を牛耳る権力者に立ち向かう……というのが基本的な粗筋ですが、政治とメディアの癒着、過去の大量虐殺事件、超能力、自衛隊の特殊部隊の暴走……等々と、様々な要素がごった煮になっているので、これらの要素の全てを理解し、「面白い」と受け入れられる人は少ないのかもしれませんね。テーマが絞れているんだか、絞れていないんだか……。あと、結構流血シーンが多いので、子供の頃の私は軽くトラウマを受けたぞ(笑)。
ただ、後半は和製『ランボー』とも言える内容となっており(ただし、本作の方が『ランボー』より先)、娯楽映画なんだからこのくらい派手でもいいのではないかと個人的には思っています。実際、当時は邦画の年間興行ランキング1位になったそうだし、原作と全く違う展開にした試みは成功はしたと言えるでしょう(今観ると色々とアレな部分もあるでしょうが)。まあ、結果として原作では死ななかった人間も死んでいたりもしますがね……。それでも、主人公が戦車を含む大部隊にたった一人で立ち向かっていくという、悲壮なラストシーンは割りと好き。
そしてもう1本。
●里見八犬伝
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この前の『魔界転生』と同じく深作欣二監督作品。そして原作は鎌田敏夫の『新・里見八犬伝』という事で、一般に知られている『南総里見八犬伝』とは全く別物の内容になっています。それにОP曲が英語でロック調だったりと、時代劇としてはかなり型破りな事もやっていますね。
ただ、私が初めて知った『八犬伝』はこれなので、後に知った他の『南総里見八犬伝』関連の作品には違和感があったりする。「なんで親兵衛が主役じゃないの?」とか、「静姫がいねぇ!?」とか、様々な相違点の所為で素直に楽しめない弊害が(笑)。
そんな訳で、本家の『南総里見八犬伝』が好きな人にとってはちょっと改変が酷過ぎる内容だとは思いますが、娯楽作品としては派手な内容で、これが正解だと思いますよ。特に無数の兵が待ち受ける敵の本拠地に突入した八剣士が、次々に命を失いながらも攫われた姫を奪還し、宿敵を倒すクライマックスシーンは熱い(ちなみに『FF4』でパロムとポロムが石化したシーンの元ネタと思われる物もここにある)。しかし、一箇所だけ死体役の人間が突然起き上がって、跳ねるように画面から消えたのには吹いたが。八剣士と敵の重鎮の間に倒れていたから邪魔だったのかな……。
そして、ラストシーンは親兵衛と静姫が旅立つ爽やかな物だけれど、他の八剣士は全滅しているので、ある意味ではバッドエンドですな。でも、霊になって2人を見守っている感じなのであまり悲壮感は無いし、やっぱり爽やかな終わり方なのだと思う。主題歌も好き。
じゃ、今日はここまで。
●野性の証明

森村誠一原作の映画化作品ですが、原作のファンはあまり観ない方がいいタイプの作品。ただ、私は映画の方を先に観たので、後に原作を読んで、「え? ここで終わり?」と唖然とした物です。だって、映画の半分くらいのところで話が終わっているので。逆に言えば、映画の後半は原作には無い追加要素であり、原作ファンにとっては蛇足だとも言えます。
で、話は高倉健が演じる元自衛隊員が、とある地方都市を牛耳る権力者に立ち向かう……というのが基本的な粗筋ですが、政治とメディアの癒着、過去の大量虐殺事件、超能力、自衛隊の特殊部隊の暴走……等々と、様々な要素がごった煮になっているので、これらの要素の全てを理解し、「面白い」と受け入れられる人は少ないのかもしれませんね。テーマが絞れているんだか、絞れていないんだか……。あと、結構流血シーンが多いので、子供の頃の私は軽くトラウマを受けたぞ(笑)。
ただ、後半は和製『ランボー』とも言える内容となっており(ただし、本作の方が『ランボー』より先)、娯楽映画なんだからこのくらい派手でもいいのではないかと個人的には思っています。実際、当時は邦画の年間興行ランキング1位になったそうだし、原作と全く違う展開にした試みは成功はしたと言えるでしょう(今観ると色々とアレな部分もあるでしょうが)。まあ、結果として原作では死ななかった人間も死んでいたりもしますがね……。それでも、主人公が戦車を含む大部隊にたった一人で立ち向かっていくという、悲壮なラストシーンは割りと好き。
そしてもう1本。
●里見八犬伝

この前の『魔界転生』と同じく深作欣二監督作品。そして原作は鎌田敏夫の『新・里見八犬伝』という事で、一般に知られている『南総里見八犬伝』とは全く別物の内容になっています。それにОP曲が英語でロック調だったりと、時代劇としてはかなり型破りな事もやっていますね。
ただ、私が初めて知った『八犬伝』はこれなので、後に知った他の『南総里見八犬伝』関連の作品には違和感があったりする。「なんで親兵衛が主役じゃないの?」とか、「静姫がいねぇ!?」とか、様々な相違点の所為で素直に楽しめない弊害が(笑)。
そんな訳で、本家の『南総里見八犬伝』が好きな人にとってはちょっと改変が酷過ぎる内容だとは思いますが、娯楽作品としては派手な内容で、これが正解だと思いますよ。特に無数の兵が待ち受ける敵の本拠地に突入した八剣士が、次々に命を失いながらも攫われた姫を奪還し、宿敵を倒すクライマックスシーンは熱い(ちなみに『FF4』でパロムとポロムが石化したシーンの元ネタと思われる物もここにある)。しかし、一箇所だけ死体役の人間が突然起き上がって、跳ねるように画面から消えたのには吹いたが。八剣士と敵の重鎮の間に倒れていたから邪魔だったのかな……。
そして、ラストシーンは親兵衛と静姫が旅立つ爽やかな物だけれど、他の八剣士は全滅しているので、ある意味ではバッドエンドですな。でも、霊になって2人を見守っている感じなのであまり悲壮感は無いし、やっぱり爽やかな終わり方なのだと思う。主題歌も好き。
じゃ、今日はここまで。