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Channel: 江戸前ネギ巻き寿司
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ゴジラ観て来たー!

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 ども、江戸です。今日は『ゴジラ』の新作を観て来たので、その感想を書いてみましょうか。
 なお、ネタバレが嫌な人は画像から下は読まないて下さい(ちなみにパンフレットの表紙です。下手な画集よりも大きい)。


 10年ぶりの新作という事で観に行ってきましたが、映画館で『ゴジラ』を観るのは84年版の『ゴジラ』以来なので、妙に緊張しながら劇場入りしました。

 で、私が行った劇場での客入りですが、7割りくらいって感じ。公開直後で満員になっていないというのはちょっと寂しいような気もしますが、近年の日本での怪獣映画に対する冷遇ぶりを考えると、案外悪くない入りなのかもしれません。意外と若い女性や子供の姿もそこそこあったし、もうちょっと宣伝に力を入れていれば、もっと客入りも良かったんじゃないかなぁ……。

     

 そしていよいよ始まった本作ですが、冒頭の日本の描写に現実の日本との乖離があったおかげで、「これはファンタジーである」と印象付け、現実の災害や事故とは分けて冷静な目で観る事が出来たように思います。これが制作側が意図した物であったのなら上手いと思いますが、深読みかしら?(笑)

 ともかく、この原発を襲った悲劇から物語が展開されていく訳ですが、かなり意図的にミスリードを誘っていますよね。これはテレビCMとかもそうですが、ゴジラの脅威を描く話なのかと思いきや、実はその脅威の殆どは新怪獣のムートーによる物だという……。過去作品のゴジラのイメージを持っている人ほど騙される仕掛けは見事。

 そしてこのムートーさん、デザインを最初に見た時はどうかと思ったけれど、実際に動いている所を見るとなかなか不気味で、まさに「人類の敵」といった感じ。実際、その能力も電磁パルスによって電子機器を無力化するし、その上核物質を餌としているので、現在の人類文明にとっては物騒極まりない存在だという……。私個人としては、新怪獣としてはかなり成功した物として受け入れています(好きになった新怪獣としてはビオランテ以来かもしれない)。

 一方ゴジラは、どちらかというと正義の味方……とまでは言い切れないけれど、少なくとも人間を敵視はしていないといスタンス。泳いでいる時に船に衝突しそうになっても、自ら潜って避けてくれるというナイスガイ(笑)。それでも、今回のゴジラはシリーズ最大の巨体という事で、移動する時の余波だけでも犠牲者が出ているのも事実でしょうし、人間が敵だと思えば敵なんでしょうけれど、ゴジラ自身は人間には興味が無い感じですな。たぶん、日本のシリーズに例えると『ゴジラ対ヘドラ』のスタンスが1番近いんじゃないかなぁ(それ以上に平成ガメラに近いという声もあるが)。

 いずれにしても、前のハリウッド版『ゴジラ』から比べれば、今回のゴジラは紛う事無きゴジラとなっています。ミサイル程度ではダメージを受けないし、ちゃんと背びれを光らせて放射能火炎を吐くしね。ただ、ちょっと疲れやすいお年寄りっぽい印象もあるので、そういう意味では新しいゴジラ像を作る事にも成功しているとは思います。ムートーとの決着の仕方も今までのゴジラを知っている人ほど予想外の攻撃だったでしょうしねぇ。

 そして、そんなゴジラとムートーの戦いの物語に込められたテーマの1つは「家族愛」だと思うのですよ。「家族愛」と聞いて「怪獣映画にそんな甘ったるい物なんかいらねぇ」と思う人もいるかもしれません。しかし、確かに怪獣の脅威に翻弄される主人公の家族愛は描かれていますが、それ以外にもムートーの行動にも家族愛が見え隠れしています。卵を破壊されたムートーの悲痛な叫びは、本作の見所の1つでしょうな。また、ゴジラだってもしかしたら同族を、更に広義で言えば彼が属する生態系をムートーから守る為に戦っていたのかもしれません。そんな訳でファミリー層のお客さんにもオススメ(そうかぁ?)

 なんにしても、私個人としては大満足ですよ。ちょっと怪獣バトルが始まるまで長いし、米軍の作戦はグダグダ出し、渡辺謙は只のゴジラファンだし(笑)で、欠点が無い訳じゃないのだけれど、過去のシリーズだって欠点は多かった訳で、映像が進化している分、今回のはゴジラ映画としては上出来でしような。それに、続編の動きもあるらしいし、これから怪獣映画が増える切っ掛けになっているのだとすれば、本当に有り難い話です。今後の展開が実に楽しみ……だけど、次回作までにはまだ数年間は待たなければならないのでしようねぇ……。



 じゃ、今日はここまで。

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