ども、江戸です。今日は昔のアニメ映画について語ってみましょうか。
●GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊
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近未来の日本でサイバー絡みの犯罪を公安9課が捜査するSFアクションの本作は、テレビアニメシリーズでもお馴染みですが、本作は士郎正宗原作の1巻部分を劇場アニメ化した物です。
勿論単純な原作の映像化ではなく、原作の内容をより分かり易く、かつストーリー性を強めており、エンターテイメント性も高めた作りになっていると思います。ただし、エロ要素は減っている。本作でも乳首が出たりしているけれど、原作はこんなものじゃないしねぇ。また、キャラクター像にもかなりの改変が加えられていますね。原作ではもっとコミカルな要素が多いのですがそれが排除されており、これが後のシリーズでもスタンダードになっています。たぶん原作通りにしていたら、もうちょっと萌え系の作品になっていたと思う。しかし原作とは別の路線にした事によって、結果的に海外でも高い評価を得られるようになったと思うし、映画『マトリックス』などにも影響を与えていますよね。
で、個人的にも後に多数制作された『攻殻機動隊』のアニメの中で、これが1番好きです。ネットの中の情報が集まって、一つの知的生命体が誕生するというのがロマンですな。それに記憶を偽装された清掃局員の話は、これだけで一つの作品が作れそうなネタで興味深い。あと、民族音楽っぽい主題歌や挿入歌も好き。
そういえば、本作の少女義体に入った時の素子の声が坂本真綾だったけれど、彼女が後に素子本人を演じるようになるとは、これも運命なのだろうか……。
そして続編。
●イノセンス
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『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』の続編で、前作で素子が姿を消した後の公安9課をバトー中心に描きつつ、新たな事件の謎に迫ります。
で、前作よりも映像や音響のクオリティは上がっていると思います。ただしキャラのデザインは前作の方が好きだし、物語については地味で退屈になったという印象が強いですね。前作でも監督だった押井守が今作では脚本も兼ねていますが、正直この人の脚本はやたらと内容を小難しくするので、あまり大衆娯楽作品向けではないと感じる。
少なくとも、前作の脚本はまだ原作を活かしていたと思うけれど、本作では『攻殻機動隊』らしさはかなり薄まっていますからねぇ……。特に、古典文学などの言葉を多用する登場人物は原作のキャラクター像から完全に逸脱していて、「なんでこいつらは自分の言葉で喋らないんだ?」という激しい違和感すら生じさせています。
まあ、外部記憶装置の実用化によって簡単に知識を検索できるようになった事の弊害として、人間が思考を放棄しつつある……ということを表現しているのなら分からないでもないのだけど、たぶん違うのだろうしなぁ。仮にそうだとしても、作中で指摘する人間がいないと、突っ込み役の居ないお笑いみたいなもので、滑る(伝わらない)って……。
他にも士郎正宗と押井守関連の作品はまだあるので、それはまた別の機会に。
じゃ、今日はここまで。
●GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊

近未来の日本でサイバー絡みの犯罪を公安9課が捜査するSFアクションの本作は、テレビアニメシリーズでもお馴染みですが、本作は士郎正宗原作の1巻部分を劇場アニメ化した物です。
勿論単純な原作の映像化ではなく、原作の内容をより分かり易く、かつストーリー性を強めており、エンターテイメント性も高めた作りになっていると思います。ただし、エロ要素は減っている。本作でも乳首が出たりしているけれど、原作はこんなものじゃないしねぇ。また、キャラクター像にもかなりの改変が加えられていますね。原作ではもっとコミカルな要素が多いのですがそれが排除されており、これが後のシリーズでもスタンダードになっています。たぶん原作通りにしていたら、もうちょっと萌え系の作品になっていたと思う。しかし原作とは別の路線にした事によって、結果的に海外でも高い評価を得られるようになったと思うし、映画『マトリックス』などにも影響を与えていますよね。
で、個人的にも後に多数制作された『攻殻機動隊』のアニメの中で、これが1番好きです。ネットの中の情報が集まって、一つの知的生命体が誕生するというのがロマンですな。それに記憶を偽装された清掃局員の話は、これだけで一つの作品が作れそうなネタで興味深い。あと、民族音楽っぽい主題歌や挿入歌も好き。
そういえば、本作の少女義体に入った時の素子の声が坂本真綾だったけれど、彼女が後に素子本人を演じるようになるとは、これも運命なのだろうか……。
そして続編。
●イノセンス

『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』の続編で、前作で素子が姿を消した後の公安9課をバトー中心に描きつつ、新たな事件の謎に迫ります。
で、前作よりも映像や音響のクオリティは上がっていると思います。ただしキャラのデザインは前作の方が好きだし、物語については地味で退屈になったという印象が強いですね。前作でも監督だった押井守が今作では脚本も兼ねていますが、正直この人の脚本はやたらと内容を小難しくするので、あまり大衆娯楽作品向けではないと感じる。
少なくとも、前作の脚本はまだ原作を活かしていたと思うけれど、本作では『攻殻機動隊』らしさはかなり薄まっていますからねぇ……。特に、古典文学などの言葉を多用する登場人物は原作のキャラクター像から完全に逸脱していて、「なんでこいつらは自分の言葉で喋らないんだ?」という激しい違和感すら生じさせています。
まあ、外部記憶装置の実用化によって簡単に知識を検索できるようになった事の弊害として、人間が思考を放棄しつつある……ということを表現しているのなら分からないでもないのだけど、たぶん違うのだろうしなぁ。仮にそうだとしても、作中で指摘する人間がいないと、突っ込み役の居ないお笑いみたいなもので、滑る(伝わらない)って……。
他にも士郎正宗と押井守関連の作品はまだあるので、それはまた別の機会に。
じゃ、今日はここまで。