伝説巨人イデオンの思い出。

　ども、江戸です。今日は昔のアニメ映画について語ってみましょうか。


●伝説巨人イデオン　接触篇・発動篇

　　　　　
　私が知る限りでは、富野由悠季作品で最も業が深い作品。しかしテレビアニメ自体は成績不振で打ち切りになったようで、放送中はあまり評価されていなかった模様。……というか、巨大ロボット物にしては子供受けしないようなデザイン(赤いジム)と、文明同士の接触による軋轢という難しい内容だったから無理も無いような気もするが。あと、今で言うところのテレビ東京系列での放送だったので、地方の人間には観る手段が無かったというのも大きいのかもしれません。

　しかし、それでも劇場版にて物凄い結末を迎え、まさに伝説となった作品だといえます。で、『接触篇』はテレビシリーズの総集編となっていますが、絶望的に尺が足りない所為でまとめ切れていません。この頃から富野由悠季は長い物語を短くすることが得意ではなかったのだなぁ……と感じさせる。で、入りきらなかったエピソードも『発動篇』の冒頭数分で流してしまうという中途半端な有様なので、基本的な粗筋さえ知っているのならいっそ観ないという選択肢も有りなのかもしれません。
　実際の所、私はテレビ放送も『接触篇』も全く観ていない状態で『発動篇』を観たけれど、その内容に圧倒されて一生忘れられないようなインパクトを受けたので、話の筋が分からないという事さえも瑣末ごとだと感じます。

　で、その『発動篇』ですが、テレビ版では描かれなかった部分を新規に制作して完結編となっています。しかし、その内容の凄まじいこと。もう敵味方・老若男女問関係無く次々と死亡していき、ついには全人類が滅亡の全滅エンドですからねぇ……。幼女の頭がバズーカ砲で吹き飛ばされるような襲撃映像もあって、視聴には相当なパワーを必要とすると思います。だけど、それだけ凄惨な内容が故に、登場人物達の心からの叫びが数々の名台詞を生み出していますし、その生き様・死に様が強く印象付けられました。

　また、すぎやまこういちによる壮大な音楽も物語をこれでもかというくらいに盛り上げてくれます。個人的には氏の最高傑作は『ドラゴンクエスト』の曲のどれかではなく、こっちだなぁ。終盤はもう色々と凄いわ……。

　ともかく、アニメが好きな人なら一度は観てもらいたい作品ですが、子供が観たらトラウマを受けてもおかしくないレベルの内容な上に、ラストは全員全裸なので注意が必要。
　つか、これ１万５千円くらいするのだけど、廉価版は出ていないっぽいので、手軽に入手するは難しいのかしらねぇ……。レンタルがあるのならそちらの方がいいのかも。



　じゃ、今日はここまで。